(副委員長) 佐藤 誠
(委員) 佐藤 幸雄 佐藤 豊美 阿部 松雄 水澤 仁
栗原 学 吉田 孝志 皆川 英二 平松 洋一
小野清一郎 佐藤 正人 荒井 宏幸 田村 要介
伊藤 健太郎 美の よしゆき 高橋 哲也 内山 航
土田 真清 保苅 浩 豊島 真 林 龍太郎
小野 照子 東村 里恵子 小林 弘樹 渡辺 有子
五十嵐 完二 風間 ルミ子 飯塚 孝子 倉茂 政樹
加藤 大弥 宇野 耕哉 細野 弘康 小柳 聡
高橋 聡子 小山 進 松下 和子 志田 常佳
高橋 三義 串田 修平 内山 幸紀 青木 学
竹内 功 石附 幸子 小泉 仲之 中山 均
深谷 成信
〇
欠席委員
(委員) 志賀 泰雄 佐藤 耕一
〇
出席説明員
政策企画部長 三富 健二郎
以上のてんまつは会議録のとおりであるので署名する。
総合計画特別委員長 金子 益夫
○
金子益夫 委員長 ただいまから
総合計画特別委員会を開会します。(午後1:30)
本日は、
志賀泰雄委員が体調不良のため、
佐藤耕一委員が通院のため欠席です。
ここで、
市政記者会、新
市政記者会及び
議会事務局から、今定例会中の委員会を通して撮影及び録音したい旨の申出がありますが、これを許可することに御異議ありませんか。
(異 議 な し)
○
金子益夫 委員長 許可することに決定します。
12
月定例会で当委員会に付託されました議案は、お手元に配付の付託表のとおりです。
初めに、
審査日程についてお諮りします。お手元に配付の案のとおり行いたいと思いますが、いかがでしょうか。
(異 議 な し)
○
金子益夫 委員長 そのように行います。
なお、本日使用する資料については、事前もしくは本日お手元に配付してありますので、御確認願います。
次に、議案第89号新潟市
基本構想及び
基本計画を定めることについての審査を行います。説明については、
政策企画部長から一括してお願いし、質疑については内容により担当部・局長等からも答弁をお願いしたいと思います。
それでは、
政策企画部長から説明をお願いします。
◎
三富健二郎 政策企画部長 議案第89号新潟市
基本構想及び
基本計画を定めることについて、議案の説明に先立ち、資料1、これまでの
策定経過について、令和3年度から市長を本部長とした
総合計画策定推進本部を立ち上げ、
次期総合計画の
策定作業を鋭意進めてきました。データに基づきながら、現状と課題の整理を行ったほか、
市民アンケート調査やワークショップの開催などを通じて、
市民意見の聴取に努めました。市議会においては、
総合計画特別委員会を設置いただき、これまで多くの貴重な御意見を頂戴したことに厚く御礼を申し上げます。去る11月1日の
特別委員会では、
総合計画審議会をはじめ、市民の皆様からの御意見を受けて修正した後の素案と
成果指標の
目標設定について説明したところです。そして、この12
月定例会において、
総合計画の成案を提案するものです。
次に、資料2、
総合計画特別委員会における委員の皆様の主な発言とそれに対する市の考え方については、11月1日の
特別委員会各分科会で
成果指標の
目標設定などについて説明した際に、委員から発言があったもののうち、主なものについてまとめたものです。それぞれの委員の発言について、分科会で執行部から回答しましたが、改めて担当部局で検討した結果を発言に対する市の考え方として整理しています。なお、時間の都合上、
一つ一つの説明は割愛します。
続いて、議案の説明に移ります。令和4年12
月定例会議案別冊、新潟市
基本構想新潟市
基本計画は、素案の
記載内容のうち、議決対象となる見出し文、本文、
成果指標を抜き出してまとめたものです。基本的な
記載内容は、11月の
特別委員会の際にお配りした素案から細かな字句修正を除いては大きな変更はありません。ただし、
成果指標については、一部暫定値で説明をしていたものがあり、これを確定値に更新した箇所があります。後ほど説明します。
初めに、目次の裏側のページは、
総合計画の構成、期間、策定にあたっての考え方です。現行の
総合計画から進化させたポイントは、1つ目として
総合計画と
SDGsを一体的に推進すること、2つ目として
成果指標を設定して政策、施策の進捗状況を可視化すること、そして3つ目として将来にかけて想定される変化、課題を見据えて現時点から取り組むべき政策、施策の方向性を示すこととしています。
続いて、1ページからは
基本構想となります。
初めに、3ページ、
まちづくりの理念、本市の
まちづくりの考え方や方向性を示す
まちづくりの理念は、みんなで新潟市の強みを活かし、
人口減少時代に躍進する、「活力あふれる
まちづくり」、「持続可能な
まちづくり」を進めますとしています。市民の新潟への誇りと愛着を育むとともに、市民や
民間事業者を含め、多様な主体との
パートナーシップの下、本市の強みを最大限に生かしながら、総力を挙げて活力あふれる
まちづくりと持続可能な
まちづくりに取り組みます。そして、将来にわたって
本市ならではの心豊かな暮らしができる町を実現し、将来世代へ引き継いでいきます。
次に、4ページ、目指す都市像について、
計画期間8年間で本市が目指す都市像は、田園の恵みを感じながら心豊かに暮らせる
日本海拠点都市としています。以下、目指す都市像の具体的な
イメージとして、経済、社会、環境の3つの枠組みを整理してそれぞれ記載しています。今や官民の共通言語となっている
SDGsの枠組みを使って整理することで目指す
イメージを共有し、市民や
民間事業者をはじめとする多様な主体との一層の連携、協働を進めていく狙いです。
続いて、7ページからは、
基本構想を実現するための
基本計画です。
初めに、10ページ、(1)、
人口ビジョンは、本市の人口の現状分析と将来展望について整理しています。令和2年度に策定した第2期新潟市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略に掲載したものを直近、2020年の国勢調査の結果などを反映し、時点修正を行っています。14ページ、人口が減少していくこれからの時代においては、
人口減少を和らげる施策に加え、
人口減少社会に適応していくための施策を展開する必要があります。そのため、人口の将来展望を踏まえながら政策、施策を組み立てています。
次に、15ページ、(2)、将来想定される変化・課題を見据えた
政策展開について、国の第32次
地方制度調査会の答申においても、
人口減少が深刻化し、
高齢者人口がピークを迎える2040年頃を展望して見えてくる変化、課題を想定した上で、現時点から取り組むべき方策を整理する視点が重要とされています。16ページ、本計画では、
バックキャスティングを意識し、現在直面している課題だけではなく、将来にかけて想定される変化、課題を見据えながら、現時点から取り組むべき政策、施策について記載しています。
次に、17ページ、(3)、
土地利用方針は、本市が目指す
都市構造の
イメージについて記載しています。なお、これは同じく12
月定例会に提案している新潟市
都市計画基本方針、いわゆる
都市計画マスタープランの考え方と整合しています。
続いて、19ページからは、2、新潟市を取り巻く状況や3、新潟市の強みを記載しています。
一つ一つの説明は割愛しますが、時代の潮流や本市の強みを踏まえながら政策、施策を展開していきます。
続いて、43ページからは、4、政策・施策の全体像についてです。
初めに、44ページ、
②、成果指標の設定は、
総合計画の進捗を図るために、3層構造の
成果指標を設定しています。45ページは、最上位の指標となる
総合指標として4つの指標を設定し、分野横断的に施策を展開することでこの
総合指標の
目標達成と都市像の実現を目指すものです。また、最上位の指標を設定することで全ての部署、全ての職員が市政運営の目的や目標を共有できるように計画を構成しています。
次に、46ページ、
④、政策・施策を推進する5つの視点について、これら5つの視点を各
分野共通の視点として持ちながら、より効果的に政策、施策を推進していきます。
続いて、47ページ、5、
重点戦略からは、目指す都市像の実現に向けて、分野横断的かつ重点的に推進する施策を取りまとめています。48ページ、
重点戦略の位置づけについて、
人口減少・少子超
高齢社会が進展する中で、本市が持続的に発展していくためには、
市内産業を活性化させ、若者の雇用の場の創出や
市民所得の向上につなげることが重要となります。そして、そこから生み出される活力と財源を効果的に活用し、
住民福祉のさらなる向上を図ります。
市民一人ひとりが自分らしく様々な場面で活躍し、また人と人、人と地域とがともにつながることで本市にさらなる活力を生み出します。
人口減少時代において、県都である本市が
新潟地域の発展をリードし、躍進していくためには、都市の
活力向上と
住民福祉の向上の持続可能な好循環をつくり出す戦略が欠かせません。こうした考えの下、多様な主体と連携、協働しながら総力を挙げて展開する10の戦略を
重点戦略として位置づけ、推進していきます。
初めに、49ページ、
重点戦略1、
都市機能の充実と拠点性の向上、
戦略展開の方向について、
人口減少時代に躍進するためには、人々を引きつける都市の魅力を高め、現在世代のみならず、将来を担う世代から夢や希望を実現できる都市として選ばれることが重要です。そのためにも本市が有する国内外と結ばれた
広域交通基盤を大いに生かしながら、人、物、情報が行き交う活力あふれる
まちづくりを進めることが
戦略展開の大きな柱となります。新潟駅周辺整備により
南北市街地がつながり、新潟駅周辺から万代、古町を結ぶ都心軸が生まれ変わります。にいがた2kmでは、
民間事業者による再開発の動きが活発化するなど、
まちづくりの大きな転換期を迎えています。この転換期を逃すことなく、
都市機能の充実と拠点性の向上に取り組み、
日本海拠点都市としての力と存在感を高め、
経済活動の活性化や戦略的な
企業誘致による
産業集積、文化、
スポーツをはじめとした様々な分野の活性化につなげ、その効果を市域全体に広く波及させていきます。こうした
戦略展開の方向に基づき取り組むものを以下に記載しています。
次に、54ページ、
重点戦略2、
地域企業の
経営力強化、新たな
ビジネスや
成長産業の創出・育成について、
人口減少時代に
住民福祉の向上に投資できる財源を確保し、持続的に発展するためには、
市内産業が地域の内外から稼ぐ力を高めるとともに、
地域内経済循環を促進することで豊かな経済を築き、
市民所得の向上につなげる戦略を展開していくことが重要となります。そのため、
社会経済環境の変化への対応を後押しし、新事業への展開や新たな市場への販路開拓、生産性の向上を支援するとともに、
デジタル化、脱炭素化による
競争力強化に取り組む企業を支援していきます。また、
地域経済の持続的な成長には、起業、創業や新事業の創出が欠かせません。そのため、起業、創業しやすい環境を整えるとともに、本市の強みを生かした新たな
ビジネスの創出と
成長産業の育成を図ります。さらに、
政令指定都市トップクラスの
人材輩出力という強みも生かしながら
企業誘致や
産業集積を図り、多様で魅力ある雇用を創出していきます。企業の稼ぐ力を高めるとともに、若者や企業から選ばれることで
地域経済に活力を生み出していきます。
次に、57ページ、
重点戦略3、豊富な田園資源を活かした儲かる農業の実現について、
全国トップクラスの農業力を生み出している
田園地域は、景観や防災などの面でも機能を発揮し、都市と田園の調和によりもたらされる暮らしやすさの土台を形づくっています。この強みをさらに高めるとともに、市民が誇りを持っている農産物と豊かな食、これを
都市ブランドとして生かしていくことが
地域経済に発展をもたらす鍵となります。そのためには、若者に選ばれ、農業、農村が元気になる、もうかる農業を基軸とした戦略を展開していくことが重要となります。意欲ある担い手への農地の
利用集積、集約を推進しながら多様な米生産への取組を進めます。経営の複合化や園芸産地の形成などを進めるとともに、
スマート農業や
デジタル技術の導入を支援し、生産性、収益性の向上を図ります。さらに、新たな
事業開拓や
市内農産物の
PR活動、
子供たちが農業や食文化に触れ、理解を深める機会の拡大にも取り組みます。我が国を代表する大
農業都市としての強みに磨きをかけ、将来にわたって田園の恵みを感じながら心豊かに暮らせる新潟市を築きます。
次に、60ページ、
重点戦略4、魅力と拠点性を活かした
交流人口の拡大について、
交流人口の拡大は、
地域経済の活性化や市民の地域への誇りと愛着の醸成につながることから、都市の
活力向上と発展にとって欠かせない要素になります。本市には
広域交通基盤に加え、
みなとまち文化、豊かな食など、数多くの強みや魅力があります。さらには、市民、県民から愛されている
プロスポーツチームもあります。また、8区にはそれぞれの地域を形づくってきた歴史と固有の文化や民俗芸能、地域に根差した産業、自慢の農産物があり、特色ある魅力にあふれています。こうした多彩な魅力を磨き上げるとともに、
デジタル技術やデータなどを生かしながら来訪者への
おもてなし体制を強化します。また、県内外の自治体との広域連携による誘客活動を積極的に展開していきます。そして、官民の
パートナーシップにより、
ポストコロナに適した
観光スタイルを構築、推進し、本市への
観光マインドを活性化させ、訪れたい町として国内外から選ばれる新潟市を目指します。
次に、62ページ、
重点戦略5、
新潟暮らしの魅力発信と多様な支援による移住・定住の促進について、本市は、
日本海拠点都市としての活力と田園のゆとりを併せ持ち、田園は四季折々の恵みで都市を潤し、また都市はその活力によって田園を豊かにしています。
住民自治や
地域コミュニティーの力が地域の防災、防犯や子育て、教育の面などでも発揮され、安心して暮らせる新潟市を支えています。
新型コロナウイルス感染症の拡大は、東京一極集中の危うさを顕在化させるとともに、若者を中心に
地方暮らしへの関心が高まる契機となりました。一方、
生産年齢人口の減少は、様々な経済的・
社会的影響をもたらす懸念があることから、地方分散という
社会変化を的確に捉えつつ、本市の暮らしやすさを一層高め、若者から選ばれることが重要となります。移住・
定住促進策については、
新潟暮らしの魅力をPRするとともに、市内就労への意識醸成や
市内企業を知ってもらう取組を強化します。また、
移住検討者、
UIJターンによる就業者、
移住者向けの多様な支援を展開していきます。加えて、継続的なつながりを持ち続ける
関係人口の創出に取り組むことで新しい人の流れを生み出していきます。
次に、64ページ、
重点戦略6、誰もが個性と能力を発揮しながら、心豊かに暮らせる社会の実現について、本市は、
住民主体の
地域づくりが進められており、大都市でありながらも充実した地域の力を備えています。こうした
住民自治は重要性を増しており、その担い手の育成、確保が大きな課題になります。多様な市民による
地域活動への参加を促進するなど、本市の充実した地域力を持続させていくことが重要となります。また、8050問題や
ダブルケアなどの複合化、複雑化する問題や介護、障がいなど
分野ごとの支援だけでは対応できない制度のはざまの問題も生じています。価値観が多様化する中、地域で安心して暮らせるよう、人と人、人と社会が世代、分野を超えてつながることが大切です。
一人ひとりの暮らしと生きがい、地域を共につくり、誰もが役割を持って活躍できる
地域共生社会の実現が求められています。
住民自治の力を土台に多様な主体が連携して
地域住民の抱える課題を把握し、解決を試みる
環境づくりを進めるとともに、障がいや介護、子育てなどの様々な機関が協働し、包括的に支援する
重層的支援体制を構築します。また、市民が元気で生き生きと暮らせるよう、文化や
スポーツの一層の振興を図るとともに、
一人ひとりの
健康づくりを推進します。多様性を認め合い、誰もが自分らしく個性と能力を発揮しながら心豊かに暮らせる社会を実現します。
次に、68ページ、
重点戦略7、子どもと子育てにやさしい
まちづくりと新潟の将来を担う人材の育成について、子供は、社会の宝であるという認識を社会全体で共有し、子供と子育てに優しい
まちづくりを進めることが重要です。そのため、家族形態の多様化を踏まえながら、安心して子供を産み育てられるよう、切れ目のない支援を関係機関との連携の下、行います。また、子供の最善の利益と権利保障を第一に考えながら施策を推進するほか、地域や企業をはじめ、社会全体で子育てを応援する機運を醸成することで
子供たちが笑顔で健やかに育つ、子供と子育てに優しい新潟市を実現します。そして、持続的に発展するためには人材の育成が欠かせません。そのため、
子供たちが地域への誇りと愛着を持てるよう、学校や地域が一体となってその魅力を知り、誇りに思う心を育みます。また、
子供たちの育ちと生涯にわたる学びを支えることで課題解決や自己実現に向けて挑戦し続けるなど、これからの社会をたくましく生き抜く力を育成します。これからの社会の変化を前向きに捉え、主体的に物事を成し遂げることができる人材の育成に学、社、民が一体となって取り組んでいきます。
次に、73ページ、
重点戦略8、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現について、本市は、
高等教育機関が集積しており、新しい時代を支える
人材輩出力を有しています。若者の市内定着を図るためには、仕事と生活の調和を実現することで暮らしやすさを実感してもらうことが重要となります。また、30代の
女性就業率が
政令指定都市でも最も高いなど、女性が活躍している都市です。夫婦の共働き率も
政令指定都市トップです。一方、夫婦の理想とする子供の人数と実際に持つ予定の子供の人数には差があり、その理由として
経済的負担や仕事と子育ての両立の困難さが上げられています。そのため、多様な
保育サービスを提供するとともに、男性の家庭でのさらなる活躍を促すなど、男女ともに仕事と家庭生活の両方で活躍できるよう支援していきます。
生産年齢人口が減少する中、
デジタル技術の活用などにより生産性を向上させるとともに、働きやすい職場を促進することで多様な主体が活躍できる環境をつくることは欠かせません。企業との
パートナーシップの下、働き方改革を推進し、仕事と生活の調和の実現を図ります。そして、誰もが生き生きと暮らし、働きながら
地域活動や子育てができたり、家族や友人との充実した時間を持てたりする心豊かに暮らせる新潟市を築きます。
次に、75ページ、
重点戦略9、脱炭素・
循環型社会の実現について、
ラムサール条約の
湿地自治体認証を受けた本市は、長大な海岸線、大河、潟など多彩な水辺空間を有しています。また、四季折々に表情を変える
自然環境を有するとともに、その中で暮らす多様な生物と共生しています。しかしながら、世界の多くの地域で平均気温が上昇しており、生物全体に大きな影響が及ぶおそれがあります。気候変動の影響を可能な限り抑え、豊かな環境を将来世代に引き継いでいけるよう、脱炭素・
循環型社会の実現に向けた戦略を展開していきます。そのため、市民、団体、地域の事業者の
パートナーシップの下、省エネルギーとライフスタイルの転換を推進し、また
再生可能エネルギーの地産地消に取り組むことで脱炭素化を進めるとともに、
地域内経済循環にもつなげていきます。併せて3Rを推進するとともに、
環境教育の充実や
環境美化活動を推進し、廃棄物の減量と適正処理を進めます。脱炭素・
循環型社会の実現に向けた
まちづくりを進め、
自然環境を身近に感じながら心豊かに暮らせる新潟市を築き、将来世代に引き継いでいきます。
次に、78ページ、
重点戦略10、安心・安全で
災害に強い
まちづくりについて、近年の自然
災害に関するリスクの高まりを踏まえて、全ての
まちづくりの基礎となる安心、安全で
災害に強い都市を築くには、
ソフト面と
ハード面との一体的な防災・減災対策を展開していくことが重要となります。
ソフト面では、地域や
市民一人ひとりの日頃からの備えが大切となります。本市の自治会、町内会の加入率は
政令指定都市の中で
トップクラスにあるとともに、市内全域に
地域コミュニティ協議会が結成されています。こうした基盤の下で活発な
地域活動が展開されている強みを生かし、
災害時に
市民一人ひとりが適切な行動を取れるよう、さらなる
地域防災力・減災力の向上に取り組むとともに、市の
危機管理体制の強化にも取り組んでいきます。
ハード面では、住宅、建築物の
耐震化促進や
インフラ施設の
長寿命化、耐震化により
災害時の機能確保などを進めます。加えて、本市の拠点性を国、県との連携の下、さらに高め、有事の際の救援・代替機能にもつなげていきます。将来にわたって安心、安全に暮らせる
災害に強い都市を築くことで、都市の
活力向上と
住民福祉の向上の好循環の土台をつくります。
次に、81ページ、(3)、
地方版総合戦略との関係、
重点戦略と
地方版総合戦略の関係について、10の
重点戦略は、令和2年度に策定した第2期まち・ひと・し
ごと創生総合戦略を土台としていることから、現行の第2期
総合戦略はこの
総合計画に一本化することとし、
重点戦略部分を本市における
地方版総合戦略として位置づけることとします。
続いて、83ページからは、6、各分野の政策・施策となります。
初めに、84ページ、(1)、政策・施策の体系について、本市の経済・
社会環境の豊かさを高め、目指す都市像を実現するために、分野1、
市民活躍から分野8、環境までの8つの分野において、計16の政策、45の施策を推進していきます。また、この政策、施策を下支えする土台を築くため、引き続き
行財政改革に取り組んでいきます。87ページ以降は、
分野ごとになりますが、説明は割愛します。
次に、冒頭に申した
政策指標の数値が更新された箇所について、90ページ、分野1、
市民活躍に係る
政策指標のうち、B、
地域コミュニティ協議会における
活動状況・人員体制・財政状況などの
自己目標達成度の現状値については、11月1日の
特別委員会の時点では調査中であったため、暫定値として58.2%としていましたが、調査が終了したことに伴い、確定値は記載のとおり55.4%に置き換えました。なお、右側の
中間目標であったり、
最終目標の値であったりの変更はありません。また、これ以外の
政策指標については、11月の
特別委員会で説明したものから数値の変更はありません。
続いて、157ページ、7、区における
まちづくりの方向性となります。158ページ、(1)、区における
まちづくりの方向性について、8つの区は、それぞれの地域を形づくってきた歴史と固有の文化、地域資源や産業など、様々な特色と魅力にあふれていて、それぞれの区の持つ特色と魅力が集合体として一つとなることで、都市と田園の調和によりもたらされる暮らしやすさをはじめ、本市の強みを生み出しています。これまで以上に区の特色を前面に押し出しながら、地域の特性を生かした活力と魅力あふれる区づくりを進められるよう、必要な予算や権限を持つ自治性の高い区役所を目指し、
まちづくりの多様な主体と一体となって区政を推進していきます。
次に、159ページから以降178ページまでは、各区における
まちづくりの基本的な方針となる区ビジョン基本方針を記載しています。これまで各区において区自治協議会による区ビジョン策定に向けたワークショップを開催したほか、区選出議員の皆様方との意見交換や区民アンケート調査などを通じて、区民の皆様の御意見をお聞き取りし、それらを踏まえた区ビジョン基本方針としました。
○
金子益夫 委員長 ただいまの説明に質疑はありませんか。
◆風間ルミ子 委員 日本共産党新潟市議会議員団の風間です。3点質疑をお願いします。
1点目、資料、3ページ、Ⅰ、
基本構想、2、
まちづくりの理念の新潟市の現状・時代の潮流の中で、若い世代を中心とした地方移住への関心の高まりなど、東京一極集中の傾向にも変化の兆しが見られているとのことです。一方、10ページ、Ⅱ、
基本計画、1、総論、(1)、
人口ビジョンでは、①、人口の現状分析として、東京圏において、
新型コロナウイルス感染症の影響により令和2年以降は転入超過が減少していますが、就職する年齢層の20歳から24歳の転入超過は依然多くなっており、東京一極集中の傾向が継続しているとのことです。東京一極集中についての捉え方に違いがあると思うのですが、説明をお願いします。
2点目、本市のみならず、全国的にも
人口減少対策が大きな課題になっています。子育て市民アンケートでは、理想とする子供の人数と実際に持つ予定の子供の人数にギャップがあり、その原因の大きいところは、
経済的負担に関わることや仕事との両立の問題など、将来不安に関わることです。これらのことを根本的に解決することなしに
人口減少は止められないと思います。兵庫県明石市のように、子育て応援5つのゼロを掲げ、思い切った施策を推進する中で、人口が増え、
市民所得も向上している自治体もあります。まさに本市の目指す選ばれる都市になっているわけです。よい結果を出している施策については、どんどん取り入れていくべきではないかと思います。
基本計画、6、各分野の政策・施策、分野3、子育て・教育の中で、現状や課題、施策は、全体を網羅した内容になっていますし、
経済的負担の軽減についても記述がありますが、どうも表現の仕方に熱意を感じ取ることができません。例を挙げれば、教育・保育人材の確保を進めるとありますが、労働環境の改善などを図りながらというような表現を加えるなど、もう少し一歩進んだ表現にしてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
3点目、57ページからの
重点戦略3、豊富な田園資源を活かした儲かる農業の実現について、
戦略展開の方向の中で
全国トップクラスの農業力を生み出している
田園地域云々と記述されていて、農業の持つ多面的機能などについても述べられていますが、その豊かな田園地帯は自然にあるものではなく、地域で農業に取り組んでいる大規模農家はもちろんですが、自給的農家も含めた多様な担い手の総合力で維持、管理されているものです。そういう観点での記述を追加するべきと思いますが、いかがでしょう。
◎
三富健二郎 政策企画部長 1点目の東京一極集中の書きぶりにそごがあるのではないかとの質疑ですが、東京一極集中については、まだ止まっていないという認識です。コロナ禍を経て、東京近県の埼玉県、神奈川県、あるいは千葉県に東京都にお住まいの方が移っているという状況は見てとれますが、少し離れた、新潟まで届いているかというと、まだまだです。新潟と東京圏との関係で言うと、20歳から24歳の就職のタイミングで転出している状況にはまだ歯止めがかかっていないので、それをしっかりと食い止めていこうと記載していますし、書きぶりに特段のそごがあるとは考えていません。
2点目、明石市の例がありました。子育てのアンケート調査によれば、経済的な側面が結構あるというお話は我々も伺っています。併せて精神的な部分でもあるということです。明石市のように、今子育て支援に力を入れて、ほかから人口を戻しつつあるという状況は認識していますが、私どもは県都であるので、同じように、子育て支援策を競い合って、県内から本市に集中させるといった、そういう位置づけの都市ではないと思っています。今回、
重点戦略のところでポンチ絵的に記載してあるように、都市の
活力向上と
住民福祉の向上はどちらがということではなく、2つセットで進めなければいけないと考えています。
それから、労働環境の改善の部分についても一歩進んだ書きぶりが必要でないかとのことです。
重点戦略でも説明したとおり、男女ともに家庭での活躍、職場での活躍といったワーク・ライフ・バランスの実現は企業と一緒にならないと実現できませんが、そういったところにも踏み込んで記載しているという認識です。
3点目、もうかる農業について、委員のおっしゃるとおり現在の担い手、農地を守っていただいている農業者の皆様方、担い手の皆様方の総合力でもってこの美田、農地が保たれていると認識はしています。
◆風間ルミ子 委員 最後のところについて、認識はしているとのことです。その部分を実施計画などになるのかもしれませんが、基のところできちんと表現する必要があるのではないかという質疑です。
◎
三富健二郎 政策企画部長 重点戦略のところで儲かる農業の実現としっかりと書いているので、農業が本市の基幹産業であるという認識は十分に持っています。この下にぶら下がっていく実施計画がありますし、あるいは、分野別の計画を農業分野でも持っています。言葉がもし足りていないのであれば、そういったところでも詰めたいと思います。
◆倉茂政樹 委員 2点質疑します。
初めに、
重点戦略について、議案書別冊48ページ、
都市機能の充実と拠点性の向上を図ることで産業の活性化につなげ、
市民所得を高めるとあり、次の段落でそこから生み出される活力と財源を効果的に活用し、
住民福祉のさらなる向上を図るとあります。
総合計画素案の資料3、72ページにイラストがあって、矢印で好循環を表していますが、この好循環の入り口が都市の活力の向上だとしています。これまで新自由主義の掛け声の下でトリクルダウンも成長も現れず、成長から分配の好循環など実現したことがなく、成長の多くは大企業の内部留保と富裕層の資産にため込まれただけでした。一方で、消費税率は上がって負担は増え、給付は減らされ、将来不安が払拭できず、消費に回すお金が減って経済が回らなくなっているのです。つまり
住民福祉のさらなる向上のほうを入り口にしなければ経済の好循環も現れないと思います。そもそもの位置づけでボタンの掛け違いがある、あるいは高度経済成長のようなことが起きるかのような思いにとらわれているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
次に、
重点戦略の順番も
都市機能の充実、拠点性の向上が第一にあります。
人口減少が大問題になっているのだから、どうやって食い止めるか、和らげるかを第一にするべきだと思います。それには、今市民の尊厳を尊重する新潟市だと宣言すること、福祉に力を入れ、子育てに力を入れる新潟市だとまず宣言することを第一にするべきだと思います。
また、資料3、77ページ、
戦略展開の方向では、まず冒頭から
人口減少時代に
住民福祉の向上に投資できる財源を確保しとあり、2行目と最後の行にも稼ぐ力との記載があります。6月の素案から稼ぐ力という記載が1か所増えました。地方自治法第1条の2には、住民の福祉の増進を図ることを基本とするのが地方公共団体の役割とあるのに、それは財源を確保してからだと言わんばかりです。稼ぐ力を高めたとしてもタイムラグはあります。まずは、
住民福祉の向上を第一に据えるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
◎
三富健二郎 政策企画部長 今ほど、いわゆる都市の
活力向上と
住民福祉の向上のどちらが先なのかという質疑かと受け止めています。本市は、都心エリアを中心とした
まちづくりの大きな転換期を迎えています。まずは、それを追い風に
都市機能の充実、拠点性の向上を図るということで市域全体の活性化につなげて、若者の雇用の場の創出や
市民所得を高めていこうという考えです。そして、その力でもって子育て支援や
住民福祉を向上させることで、市民のより一層の活躍を促して、市全体にさらなる活力をもたらすという好循環を生み出したいと考えています。これが好循環の基本的な考え方になりますが、これまでも子ども医療費助成を2度にわたり拡充しました。都市の
活力向上と
住民福祉の向上については、どちらか一方でなく双方が実現すること。そして、それらの好循環を生み出すことが大切であり、そのことを念頭に置きながら
重点戦略を推進していきたいと考えています。
次に、
重点戦略の1から10までの順番について、最初に
都市機能の充実と拠点性の向上ということで、
人口減少を和らげることを第一に掲げるべきではないかとの質疑でした。
重点戦略は10ありますが、これを面的に一つのパッケージとして展開していく、その総力戦でもって
人口減少を乗り越えていこうということで、順番ということではなく、10の戦略を同時に進めていくことがこれからの
人口減少対策への対応と考えています。
○
金子益夫 委員長 ほかにありませんか。
(な し)
○
金子益夫 委員長 以上で議案審査を終わります。
次に、今定例会において当委員会に付託された議案について、委員間討議したい項目がありましたら、各委員から御意見をお願いします。
(な し)
○
金子益夫 委員長 それでは、委員間討議を行わないということでよろしいでしょうか。
(異 議 な し)
○
金子益夫 委員長 そのように決定します。